第6回

i-worksを再考する③

場面は会議室に戻ります。

 

 

今後しばらくの間、

定期的な勉強会を伊礼智設計室と相羽建設で

行っていくことが決定しました。

 

そして

「どうせやるなら」の精神で、

新たに購入することになった

東村山市内の土地に相羽建設の

新しい「i-works」モデルハウスを

建築する計画が、同時に発表されたのでした。

 

 

議長をつとめた相羽健太郎から掲げられた
i-worksの再定義のテーマは

 

「デザイン×性能×コスト」。 

 

 

 

 

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『性能』×『デザイン』×『コスト』

 

 

■概要

・i-worksらしく、愉しくカスタマイズ(編集)できる家に

Q値=1.9程度 
 ※長期優良住宅を大幅に上回る断熱性能
 ※北東北の次世代省エネ基準が「Q値1.9」
  東京でQ値1.9の家にOMソーラーを搭載
  すると、それ以外の暖房が
  ほぼ不要になると言われています。 

・開口部は必ずしも大開口でなくても良い 

 

■デザイン

・オリジナル開口部(アイランドプロファイル社)

・1坪パーツの標準化

・設計手法プロセスを科学する

・住宅設備の標準パーツ化(ユニットバス、小型キッチン、etc)

・「大工の手」で伊礼さんオリジナル家具

・内部建具のオリジナル開発(材質・素材 etc)標準化

 

■コスト

・100万円/坪 以下を目指す(コストダウンだけを目指さない)

・木造ドミノ住宅のノウハウも活かせるところは活かす

・エネルギーコストを削減できる家に

 

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今、伊礼さんとともに

相羽建設が取り組むべき「i-works」の家づくりについて

相羽健太郎から語られました。 

 

 

 

伊礼さん
 

『 コストダウンだけを追求すると、皆が同じになっていく。

 「誰がやっても一緒」という世界にはなりたくない。

 

 これまで皆でi-worksをやってきて良かったのは、

 周囲の状況をあまり考えずに、
 自分たちが「いい」というものを信じてやってきたから。

 今の時代のスタンダードがこれだ、と言えるものを

 堂々とやろう。

 

 安いだけのものをやりたい訳じゃない。 

 本当の意味で住み手にとって価値のある、意味のある

 提案をしたい 』

 

 

 

相羽健太郎

 

『 「最後はバランス」が建築家の永田さんの口癖だった。

 そういう意味では、今回のi-worksの再定義も

 同じなのかもしれない 』

 

 

 

 

その後、スタッフそれぞれの立場から

今回のプロジェクトについてかける意気込みが

語られていきました。

 

プロジェクトリーダーの設計部の松本からは

『 i-worksの設計に、今はじめて取り組んでいる。

 i-worksのコンセプトを身にしみ込ませていきたい』

 

 

16年前にソーラータウン久米川の現場を担い、

今回のモデルハウスを担当することになった

工事部の渡邊監督は、

『 ソーラータウン久米川でまちづくりに取り組み、
 その後i-worksがかたちづくられていった。

 15年の時間を振り返ると感慨深いものがある。

 今回はスタッフとともに取り組む中で
 また新たな発見があると思う』 

 

 

 

同じく工事部の現場監督の中には、

伊礼さんのi-worksモデルがあったことが

きっかけで相羽建設に入社したスタッフもいます。

 

彼は日本大学の生産工学部で設計を学んだ後、
大工塾を経て中野工務店で8年間大工をやってから
相羽建設へ入社しました。

日大を卒業後、大工の仕事につきはじめた頃、
日大の生産工学部で伊礼さんが教鞭をとられていることを知り、

著書を読んだりしていたそう。

 

その他にも、

設計部のスタッフからは今回のプロジェクトを通して

相羽建設の「設計の標準化 」や「仕様の見直し」に取り組むこと。
営業部のスタッフからは、
「i-worksの物語を整理してキーワード化し、
 価値を伝えていきたい」という言葉。

 

 

 

新しいモデルハウスを担当することになった
伊礼智設計室の福井さんは、

『(i-worksのプロダクト化に取り組む)
 i-works projectの「1.0」と「2.0」も担当してきて、

 伊礼さんのオリジナルで一棟一棟を設計する場合よりも
 コストダウンを意識してきたけれど、
 「なかなか落ちない」と言われる。

 今回は「シンプル」なところから学びたい』

と。

 

 

写真:伊礼さんと福井さん、迎川と若手メンバーで

 

 

そして最後に伊礼さんから、
「3.5間角の家」のアイディアが語られました。

 

 

『これまでのi-worksではやってこなかったけれど、

 3.5間角の間取りスケッチもプランもある。 

 三部屋取れないかもしれないが、
 正方形プランはかなり面白い。

 窓の付け方も工夫して減らすことができる。

 

 デザインと性能の両立を考える上で、
 開口は間違いなくやれるところ。
 アイランドプロファイルの窓や「レースのカーテン障子」、
 一部にハニカム構造として、雨仕舞いを改善する。 

 

 25坪あればいける!』

 

 

 

これから生まれてくる新しいプランの可能性を

予感させながら、

この日のディスカッションは幕を閉じたのでした。

 

 

写真:新モデルへの意気込みをもって記念撮影 

 

 

 

 

 

(第7回へつづく)

2015.02.10