住まいの実例100Life

建物の古さを活かしたアールサッシの家

戸建てリフォーム

建物の古さを活かしたアールサッシの家

夫婦のアトリエを備えた築40年鉄筋コンクリート造の戸建リノベ

建物名:
戸建リノベーション
場 所:
東京都東村山市
住い手:
K邸(ご夫婦+お子様1人)

Life

今回ご紹介するのは、丸みを帯びた窓(アールサッシ)がかわいらしいK様邸。ご夫婦と息子さんの3人暮らしです。外壁タイルなどもレトロな築40年の中古住宅を奥様が不動産サイトで見つけ、建築士のご主人が設計。相羽建設が施工しました。こだわりが詰まった住まいの設計ポイントや暮らし心地を伺いました。

ストーリー

「建築家を仕事をしている地場の工務店を探したんです」とご主人。戸建リノベを選んだ理由を伺うと「古いものが好きなんです。あとアトリエが欲しかったので予算との兼ね合いで」と縫製のお仕事をなさる奥様が教えてくださいました。以前のお住まいと同じ西武新宿線沿線で物件を探し、東村山市にお引越し。「西武新宿線はアクセスがいいのに穴場だねってよく話すんですよ」と奥様が仰るように、K様邸は賑わう駅前からとほ5分ほどですが、近くに川が流れのどかな雰囲気。「ご飯屋さんも多いですし」(奥様)と周辺環境にも満足されていらっしゃる様子です。

改修前
改修前

素材感が心地良い2階空間

アールサッシの窓から陽がたっぷり入る2階リビングが家族みんなのお気に入りです。空間の顔と言える鉄骨の階段もご主人がデザインしました。「時折階段に腰掛けて、子どもがお茶を飲んでいるんですよ」とご主人。その姿を想像しただけでほっこりしますね。設計のテーマは”建築を素に戻す”こと。「建物が築約40年の鉄筋コンクリート造なので、購入時に耐久性に問題ないか調査してもらったんです。そうしたら100年持つという結果だったので」(ご主人)と、元々の建築の良さを活かすことに。増築部分などは削ぎ落とし、躯体のコンクリートの質感に合わせて、木毛セメント板やオーク、真鍮といった素材をセレクトしました。また、枠がない建具や隠された収納など、空間をすっきり見せるための工夫が散りばめられています。暮らしながら設置した窓側の収納には、おもちゃがぎっしり。箱から取り出して心ゆくまでプラレールを繋げる息子さんの姿に「のびのびと遊べるのがいいですね」と奥様が微笑みます。するとご主人も加わってプラレールを重ねた建築づくりに発展。この広いリビングでたくさんの創造が生まれていきそうです。

建具がシャープなリビング
建具がシャープなリビング
ブラインドが収まるアールサッシの窓枠は大工・益子さんの力作。天井にプロジェクターを設置
ブラインドが収まるアールサッシの窓枠は大工・益子さんの力作。天井にプロジェクターを設置
玄関横にも収納がたっぷり。
玄関横にも収納がたっぷり。
水まわりも素材感を合わせてモルタル塗りに。
水まわりも素材感を合わせてモルタル塗りに。
キッチンカウンターはご主人がDIYで施工。
キッチンカウンターはご主人がDIYで施工。

住まいのみどころ

■ご夫婦揃って希望したアトリエ■

1階のアトリエは、相羽建設が下地のみ施工、ご主人が内装をDIYで施工中。今後天井を張ったり本棚を追加したりする予定だそうですが「時間が取れなくて」とご主人は苦笑い。息子さんが成長し、3人並んでものづくりに集中する日が待ち遠しいですね。

コロナ禍で大活躍のアトリエ
コロナ禍で大活躍のアトリエ
2階の床を抜き室内で行き来できる階段を新設。
2階の床を抜き室内で行き来できる階段を新設。
見せる収納がアトリエを彩ります。
見せる収納がアトリエを彩ります。
ご主人が制作した階段の模型
ご主人が制作した階段の模型
アトリエの将来イメージ。
アトリエの将来イメージ。

■外構のDIYも今後の楽しみ■

建物を囲っていた門や塀を撤去してオープンな雰囲気になった外観。コンクリート舗装の一部も削って、外観に映える緑を植えるスペースにしました。敷石や門柱を設置するなど、外構もご主人がDIY中。手を加えていく楽しみがたくさん残っています。

窓やピロティの丸みが柔らかな印象の外観。
窓やピロティの丸みが柔らかな印象の外観。
ゆっくり手を加えてゆく庭
ゆっくり手を加えてゆく庭
門柱はギャピオン(蛇籠)。フレームを緑が覆っていく予定です。
門柱はギャピオン(蛇籠)。フレームを緑が覆っていく予定です。
植栽で緩やかに境界を区切ります。
植栽で緩やかに境界を区切ります。

Before・After

Before(外観)
Before(外観)
After(外観)
After(外観)
Before
Before
After(玄関アプローチ)
After(玄関アプローチ)
Before
Before
After(テラス)
After(テラス)

取材後記

取材が終わりかけた頃「電車の紹介もしてあげる!」と一つひとつ解説しながら息子さんがずらり並べた自慢の電車コレクションの数々。満足がいったようで、にっこり微笑んでポーズを決めてくれました。取材へのご協力をありがとうございました。
(記:ライター大川)

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