住まいの実例100Life

手を入れて永く住まう マンションリノベーション

マンションリフォーム

手を入れて永く住まう マンションリノベーション

新しいものにこだわらず、既にあるものに手を入れて永く使い続ける暮らし

建物名:
マンションリノベーション
場 所:
埼玉県狭山市
住い手:
I邸(ご夫婦+お子様1人)

Life

今回ご紹介するのは、住みはじめて3ヶ月ほどのI様邸。家づくりを考え始めた当初は戸建てかリノベーションか決まっておらず、何度か前を通りかかったことのあった『あいばこ』(相羽建設の拠点)にご相談いただき相羽との家づくりがスタートしました。地域でイベントを開催したり、メンテナンスをしながら大切に住まう家づくりの理念に共感してくださったそうです。
暮らしの経過を楽しむ、工夫に富んだお家をご紹介します。

ストーリー

リノベーションに決めたのは「新しいものにこだわらず、既にあるものに手を入れて永く使いたい」という奥様の想いから。
「担当の照美さんに物件探しから依頼し、いくつかの候補の中からこの家に決めました。相談していく中で家づくりの優先順位が明確になっていく感覚がありました」と奥様。
車を持たない生活のため、駅近の物件にもかかわらず、総額2,000万円で自然素材の家を手に入れられました。

リビングの一角におもちゃの収納スペースがあり、娘さんの居場所になっているそう。
リビングの一角におもちゃの収納スペースがあり、娘さんの居場所になっているそう。

床は防音の無垢パイン材で暖かく、裸足で過ごされているようです。設計段階で持っている家電のサイズを細かく測り、プランにとり入れたことで空間が整理され、広々と設けたリビングで娘さんものびのび過ごされています。メンテナンスセミナーにも参加され、経年変化も楽しみの一つなのだとか。

積み木やおままごとセットなど、可愛らしいおもちゃがたくさん。
積み木やおままごとセットなど、可愛らしいおもちゃがたくさん。
WICでお洋服やバックを選ぶのも休日の楽しみなのだとか。「新しいお家良い感じ?」と聞いたところ、力強く頷いてくれました。
WICでお洋服やバックを選ぶのも休日の楽しみなのだとか。「新しいお家良い感じ?」と聞いたところ、力強く頷いてくれました。

LDKでつながる3つの個室

4階で光をたっぷり採り込むLDK。壁は湯布珪藻土で仕上げています。それ以外の空間はクロスで全体的に白く温もりのある雰囲気に。「リビングから全ての部屋にアクセスできるところが気に入っています。家族が外から帰って来た時に顔を見ずに自分の部屋に直行するということもないです」と奥様。

テレビの置いてある場所は元は押入れでした。取り壊して露出した壁に、プロジェクターを投影して映画を観ることも。
テレビの置いてある場所は元は押入れでした。取り壊して露出した壁に、プロジェクターを投影して映画を観ることも。
娘さんが小さい内はリビングを広く使えるようにソファーは置かず、その内カリモクのKチェアを置きたいと思い描いているのだとか。
娘さんが小さい内はリビングを広く使えるようにソファーは置かず、その内カリモクのKチェアを置きたいと思い描いているのだとか。

回遊性のあるWICは、施工事例を参考にされた奥様からの強いご要望。玄関から直接入る動線を確保したことで窓から光が入り、玄関が明るくなりました。
和室はご家族の寝室として使われています。「LDKと繋げて大きな広い部屋にするという案もありましたが、テレビの音や生活音を気にせずに眠れるので残してよかったです」と奥様。間取りについては、紆余曲折がありながらも設計の太田さんや照美さんと相談しながらつくったことが納得感につながったと言います。

WICには家族分の衣類を中心に収納されています。ここで着替えを済ませることができるのがお気に入り。
WICには家族分の衣類を中心に収納されています。ここで着替えを済ませることができるのがお気に入り。
既にあるものに手を入れて永く使うという想いのもと残した和室は、畳と建具を交換。
既にあるものに手を入れて永く使うという想いのもと残した和室は、畳と建具を交換。

設計太田礼美さんに聞く リノベで叶える豊かな暮らしのコツ

細部にこだわり、手を加えられることがリノベーションの魅力の一つ。I様邸も配線や柱の位置など制約の中で、大工さんと相談しながら暮らしやすさのための工夫が詰まっていました。設計を担当した太田礼美さんに詳しくお話しを伺いました。

設計担当:太田礼美さん
設計担当:太田礼美さん
間取り(after)
間取り(after)

【既存のキッチンをより使いやすく】
既存のキッチンの扉の面材を木の造作で交換。作業には造作の収納台が大活躍。「無かったらどうしてたんだろうというくらい使ってます」と奥様。

キッチン&造作収納台
キッチン&造作収納台

【広いお風呂で毎日の疲れを癒したい】
お風呂は30cmほど幅を広げ、娘さんと一緒に入れる広さになりました。掃除のしやすさを重視し、棚を設けなかったところもポイントです。洗面も造作してスッキリ使えるようになりました。

洗面浴室
洗面浴室

【職人さんの技術とお施主さんへの想いが詰まった細部の工夫】
身長177㎝のご主人様が、かがまずに部屋を移動できるよう、大工さんが梁や建具の高さを調整。手仕事によって暮らしやすい空間になりました。

微かな段差もスロープ状に削ることで、つまずきません。
微かな段差もスロープ状に削ることで、つまずきません。
枠外に建具を収めて高さを確保。
枠外に建具を収めて高さを確保。

【空間の雰囲気をつくる工夫】
既存の収納も扉を交換するだけで空間にマッチ。枠も白く塗りました。細かなこだわりが空間全体の雰囲気をつくっていきます。

白い壁にマッチする収納扉。
白い壁にマッチする収納扉。

【陽の光を柔らかく取り込むロールスクリーン】
リビングにはロールスクリーンを採用。湯布珪藻土にも合う、少しクリーム色の入った白を選びました。埃が溜まりにくいところもポイント。

Movie

手を入れて永く住まう。インテリアデザイナーが設計するマンションリノベーション|LL45・立地と予算・自然素材リノベ

木のぬくもりを感じる家での子育てや、駅からの距離など、優先順位を整理しながらこのマンションに決定されたオーナー様。
子どもの成長や暮らしの変化に合わせてレイアウトを楽しめるように計画された空間です。身長の高いご主人に合わせて高さを保ったままフラットにした床は、職人さんの細やかな手しごとを感じます。
ウォークインクローゼットに収納を集約したり、お持ちの家具家電をリストアップして設計時に置く場所を定めておくことで、スッキリ広々暮らす工夫も散りばめられています。

施工:相羽建設
設計:太田礼美
営業:相羽照美
工事:新藤 真宏
撮影取材・編集:伊藤夕歩・太田礼美・中村桃子

取材後記

“既にあるものに手を入れて永く使いたい”という奥様の思いが形になった今回のリノベーション。奥様が一人暮らしの時から大切に使い続けていらっしゃったダイニングテーブルや、まだ使える既存のキッチンを活かしたプランが印象的で家づくりへの想いを感じました。娘さんにもたくさん写真のモデルをしていただきありがとうございました!(記:広報中村桃子)

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