住まいの実例100Life

スタイルを追求する マンションリノベーション

マンションリフォーム

スタイルを追求する マンションリノベーション

自分のスタイルを追求し、理想の暮らしを実現

建物名:
マンションリノベーション
場 所:
東京都
住い手:
A邸(一人暮らし)

Life

東京郊外のマンション最上階角部屋。そっと玄関が開くと外観からは想像もつかない世界が広がっていました。

ストーリー

多くを語らずとも写真で十分に魅力が伝わるであろうこの素敵な部屋にお住まいのA様。「デザイン関係の方ですか?」と聞いてしまいましたが、お仕事は全く別だというから驚きです。「小さい頃から部屋を模様替えしたりするのが好きでした。大人になったら加速度的に家具が増えていって(笑)、住んでいた賃貸が手狭になってしまいました」とA様。東京R不動産で見つけた今の家を購入、リノベーションすることにしました。

玄関、キッチンの先に広がるリビング。A様も「この家のポイント」とおっしゃる現しにしたRCの梁と壁がゲートのように空間を分ける。壁面収納は梁に少しかむように配置しているが、斜めに角をとることで側面が主張せずにRCの存在感を邪魔しない。
玄関、キッチンの先に広がるリビング。A様も「この家のポイント」とおっしゃる現しにしたRCの梁と壁がゲートのように空間を分ける。壁面収納は梁に少しかむように配置しているが、斜めに角をとることで側面が主張せずにRCの存在感を邪魔しない。
リビングの壁面収納を正面から。白い棚に整然と並べられた書籍とオーディオ類。セレクトセンスが光る小物たちが間に散りばめられる。リビングのメイン照明はあえてシンプルな蛍光灯とし、ディスプレイを際立たせる。
リビングの壁面収納を正面から。白い棚に整然と並べられた書籍とオーディオ類。セレクトセンスが光る小物たちが間に散りばめられる。リビングのメイン照明はあえてシンプルな蛍光灯とし、ディスプレイを際立たせる。
キッチンと壁を隔てて裏側、こもった位置にあるダイニングからリビングを望む。極力既存の間仕切り壁を除いたことにより、各室にあった窓がワンルームの中で連なる。ひと繋がりに見渡せる夜景も最高とのこと。
キッチンと壁を隔てて裏側、こもった位置にあるダイニングからリビングを望む。極力既存の間仕切り壁を除いたことにより、各室にあった窓がワンルームの中で連なる。ひと繋がりに見渡せる夜景も最高とのこと。

「もともとイメージしていたのは、横に窓が連なるワイドスパンのマンション。今の家を見て間仕切り壁を除けば、自分のイメージする空間が叶うのではと思い決断しました」と、さらっとおっしゃるA様ですが、元の空間はかなり細かく部屋が間仕切られたいわゆる普通のマンション。そこから今の姿を想像できるのがすごいです。

壁面収納の対面にあるリビング。床はモールテックスという左官材の塗り仕上げ。窓際には白い鏡面タイルで仕上げたオープンストレージを設け、趣味のピアノやギターのスペースに。日当たりもよく、観葉植物の居場所としても最適。
壁面収納の対面にあるリビング。床はモールテックスという左官材の塗り仕上げ。窓際には白い鏡面タイルで仕上げたオープンストレージを設け、趣味のピアノやギターのスペースに。日当たりもよく、観葉植物の居場所としても最適。
キッチン天板はtoolboxでセレクト。すっと浮いたような軽さを感じさせるデザインに加え、幕板の色味を家具や建具に合わせることで、まさに”家具のような”キッチンに。
キッチン天板はtoolboxでセレクト。すっと浮いたような軽さを感じさせるデザインに加え、幕板の色味を家具や建具に合わせることで、まさに”家具のような”キッチンに。

リノベーションに際しては、「A様のイメージが明確だったので、最短というくらい早く進みました」と設計の太田礼美さん。間取りもA様の手書き図面からほとんど変わらず、全体のイメージコラージュから、細かな金物選定までA様が初回の打ち合わせまでに用意されていたとのこと。

モールテックスで仕上げられたソファー。座面は特注のクッションの上にバティックをかけて。
モールテックスで仕上げられたソファー。座面は特注のクッションの上にバティックをかけて。
キッチンもオープン収納。照明は埋込ですっきりと。選び抜かれたツールがキッチンを彩る。
キッチンもオープン収納。照明は埋込ですっきりと。選び抜かれたツールがキッチンを彩る。

「今までインプットしてきた引き出しを一気にあけた感じです。太田さんの設計は自分のイメージをしっかり共有していただけたので安心して進められました」とA様。
自分のスタイルを追求し、理想の暮らしを実現されているA様。その空間の魅力と暮らしぶりを伺いました。

「インテリアは永遠に完成しないパズル」

A様邸で多く採用されている「モールテックス」という左官材。下地を選ばず、薄塗りでもヒビが入りにくい新素材です。見た目より柔らかく、なめらかな感触で、A様曰く水回りのお手入れも楽とのこと。「木工事を完全に終えてから2〜3mmの厚みで3回ほど手作業で塗り、研磨して塗装。施工の段取りは大変でした」と太田さん。コテあとに手仕事を感じる仕上がりで、これを機にあいばのリノベーションでも登場の回数が増えそうです。

ハーフユニットバスに壁面はモールテックス塗り。洗練されたホテルライクなバスルーム。
ハーフユニットバスに壁面はモールテックス塗り。洗練されたホテルライクなバスルーム。
新設した洗面も既製品をモールテックスで塗った。鏡は枠材と同じ材で制作。
新設した洗面も既製品をモールテックスで塗った。鏡は枠材と同じ材で制作。
グレーの床、整然と並んだ衣類、天井までの大きなミラー。W.I.Cはさながらアパレルショップのよう。
グレーの床、整然と並んだ衣類、天井までの大きなミラー。W.I.Cはさながらアパレルショップのよう。
現しの梁が貫くW.C.。モールテックスの床は、お手入れも楽で水回りに最適。
現しの梁が貫くW.C.。モールテックスの床は、お手入れも楽で水回りに最適。

素材選びもさることながら、選び抜かれた家具や小物で彩られるインテリアの完成度はA様邸の最大の魅力です。「家具をパズルのようにして空間を作っていくという感覚です。

椅子が16脚もあるというA様邸。フィン・ユールのイージーチェア・FD136。「フィン・ユールの作品は彫刻的な美しさを感じます。一番惹かれますね」とA様。
椅子が16脚もあるというA様邸。フィン・ユールのイージーチェア・FD136。「フィン・ユールの作品は彫刻的な美しさを感じます。一番惹かれますね」とA様。
背面が印象的なハンスJ.ウェグナーの代表作CH24。通称「Yチェア」。
背面が印象的なハンスJ.ウェグナーの代表作CH24。通称「Yチェア」。
こちらもウェグナーのCH24。ダブルで張られたペーパーコードが美しい。
こちらもウェグナーのCH24。ダブルで張られたペーパーコードが美しい。
フィン・ユールのデザイン画も。A様の”椅子愛”を感じます。
フィン・ユールのデザイン画も。A様の”椅子愛”を感じます。
モールテックス × オーク材 境目は見切を入れずすっきりと。施工には精度が求められる。
モールテックス × オーク材 境目は見切を入れずすっきりと。施工には精度が求められる。
ラワンの建具にHORIのゴールドのハンドルが映える。
ラワンの建具にHORIのゴールドのハンドルが映える。
調光ロールスクリーンから柔らかな光が差し込む。
調光ロールスクリーンから柔らかな光が差し込む。

これからもアップデートしていきたいと思います。永遠に終わらないパズルですね」と笑顔のA様。感性が隅々まで行き届いたインテリアがどのように進化していくのか私たちも楽しみです。

設計:太田礼美
施工:相羽建設 
撮影・編集:伊藤夕歩・太田礼美・猪股恵利子(相羽建設)

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