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地域のバス会社が挑戦する「銀河鉄道カフェ」のお店づくりと、現場を支える監督の仕事

工務店の人

地域のバス会社が挑戦する「銀河鉄道カフェ」のお店づくりと、現場を支える監督の仕事

現場監督の新藤真宏さんによる建築現場ツアーと、現場監督の仕事紹介

話し手:
相羽建設 現場監督
新藤 真宏
場 所:
銀河鉄道(株)様 カフェ兼事務所新店舗
設 計:
太田礼美
施 工:
相羽建設(株)

People

相羽建設の現場と相羽建設で働く現場監督の業務内容をご紹介します!
記念すべき第1弾は、バス会社である銀河鉄道様が新しくオープンするカフェ兼事務所の現場にお邪魔して、新藤真宏さんにお話をお伺いしました。
現場ツアーとして現場監督の基本的な業務内容や1日のスケジュール、監督としてのやりがいなどをお話いただきました。

地域のバス会社が運営!人が集うカフェの店舗づくりが進んでいます

工事中の外観。青葉町商店街の入り口に面した建物の1階がカフェになります。
工事中の外観。青葉町商店街の入り口に面した建物の1階がカフェになります。

東村山市にあるバス会社の銀河鉄道様が青葉町商店街の既存の建物をリノベーションして新しくカフェをオープンすることになり、相羽建設で工事を進めています。

地域を応援する、地域の人たちを支えるという会社の取り組みの一環として地域に拠点を開き、たくさんの方に利用していただいて楽しく安心して過ごしてもらいたいという想いからリノベーション計画が始まりました。

元々は町の商店として利用されており、たくさんの冷蔵庫があったそう。
相羽建設でそれらの撤去・解体を行い、店舗内に大きな空間をつくってから工事スタートです。

店舗に入ってまず目に入る無機質で大きな柱は、リノベーションならでは
店舗に入ってまず目に入る無機質で大きな柱は、リノベーションならでは

まずエントランスですが、2つある出入り口の中央に造作のテーブルを設置しています。地域の野菜などを販売できるように、農家さんとの繋がりを大事にしたエントランスが計画されています。
既存の壁を壊した際に出てきた無機質で大きな柱は、本来白く塗ることがセオリーですが、リノベーションらしく敢えてそのままに表現しています。

エントランスからカウンター越しに厨房が続き、こちらでお客様にお飲み物や軽食を提供します。
厨房内には小窓が計画され、テイクアウトの際にはこちらから外で待つお客様と受け渡しができます。

テイクアウトを希望されるお客様も、ワクワクするような小窓
テイクアウトを希望されるお客様も、ワクワクするような小窓

道路に面した大きな窓を背に計画された長机では、定期券販売の対応も行われます。
定期券販売の奥側スペースは銀河鉄道様の銀河をイメージした濃い色の塗装で空間を計画し、天井には鉄道をイメージした線路を表現しています。

鉄でできた本物のレールは荷重が掛かるため天井に吊ることはできませんが、設計士が描いた図面を元に大工さんが木材で作ってくれています。そこに塗装屋さんによる継ぎ目が見えなくなる塗装と、ダメージ系の塗装を重ねることで本物そっくりのレールに仕上がっています。

ダメージ加工塗装と枕木による、線路を模したオブジェ
ダメージ加工塗装と枕木による、線路を模したオブジェ
線路の先には、銀河を彷彿する濃い色の塗装
線路の先には、銀河を彷彿する濃い色の塗装

現場を支える監督の仕事とは?

配線を通す穴が図面通りの寸法になっているか念入りに確認
配線を通す穴が図面通りの寸法になっているか念入りに確認

「工務店によって現場監督の立ち位置は違うと思いますが、相羽建設の現場監督は『品質を管理する』『現場の工程を管理する』ことを大事にしているんです」と新藤さん。

お客様とのご契約をいただいてから、私たち監督はまず工程表を作成します。工程表は、各現場に必要な工事を含めた工期から逆算し、着工日を設定します。
作成した工程表を元に、さまざまな職人さんに「この日どこに入って」ということを伝え、工事が進んでいきます。
新藤さんは「例えば造作家具には大工さん、塗装屋さん、建具屋さんなど多くの職人さんが携わっているので、コミュニケーションを良くすることも現場監督の醍醐味であり仕事のひとつ。連絡を密に取ることで現場は非常に円滑になるので、お客様のために心がけていることでもある」とお話しされます。

設計士から受け取る図面には仕様書なども載っていますので、工程表と照らし合わせて必要な造作材、建材、羽柄材の発注業務も現場監督にとって大切な業務になります。
現場で職人さんが作業する際に必要な材料を工事に合わせて手配。職人さんがスムーズにいきいきと働ける空間を作るのも現場監督の大切な仕事のひとつですね。

新藤さんの1日の仕事の流れとしては、朝の早い職人さんに合わせてまず現場へ行き、職人さんとの打ち合わせや必要な材料が納品されているかを確認されます。
15時ごろに荷受けや工事で出たゴミ捨てを終え、夕方会社に戻ってから発注や見積もり作業、翌日の準備を行い、新藤さんの1日は終わります。
日中は現場に出て職人さんとのやり取りや打ち合わせ、夕方になってから事務作業をする流れです。

仕事で大事にされていることや、やりがい

小さなゴミも見逃さない、綺麗な現場を心がけてお仕事されています
小さなゴミも見逃さない、綺麗な現場を心がけてお仕事されています

新藤さんは現場監督になる前、営業職を担当されている期間がありました。
「監督になって、最後のお引き渡しの際にお客様から直接感謝のお言葉をいただけたことが1番嬉しく、励みになった」と笑顔で語る新藤さん。

基本的に営業職の場合は契約を終えるとお客様にお会いする機会が少なくなるため、最後までお客様とお付き合いできることは現場監督の醍醐味ですね。
現場監督は職人さんとお客様を繋げる仕事を担っているように感じます。

仕事で大変に感じることや、気合いを入れねばと思うこと

職人さんとの一コマ、現場の雰囲気が伝わってきます
職人さんとの一コマ、現場の雰囲気が伝わってきます

「元々どんな仕事も大変なことなので、そこをいかにやりがいに繋げるかが大事だと思っている」と教えてくれました。

新藤さんはコミュニケーションをしっかり取ることで、雰囲気の良い、職人さんが仕事しやすい環境をつくることを大切にされています。そうすることで仕事もスムーズに収まり、それが喜びややりがいに繋がるそう。

さまざまな職人さんが関わってくる中で、材料を手配したり発注したりするやりくりが現場監督の要であり、達成感を感じる部分なのだと思います。

現場監督として、どんな存在でありたいか

図面の見落としがないか、しっかりチェック
図面の見落としがないか、しっかりチェック

どんな工務店でも、自分らしい監督像を持つことが大切。

「私自身がものを作れるわけではないので、そのつくれない部分をいかに形にしていくかが大事になってくる。設計士が作った図面通り大工さんにお伝えし、ものを作っていただく、コミュニケーション次第でどんなことでも乗り越えられる」とおっしゃってくださいました。

また、相羽建設では若い職人さんが増えてきていることもあり、「若い方が建築の業界に永く居られるようにサポートしていきたい、若い職人さんが喜んで仕事ができる環境を目指して現場監督を続けていきたい」と、今後の意気込みも語ってくださいました。

話し手:新藤真宏

取材・インタビュー:相羽建設(株)広報部 吉川 碧
撮影:相羽建設(株)広報部 伊藤夕歩

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