100人の言葉100People
つくる人
体にやさしい、心に美味しいおやつで豊かなつながりを生み出す
つむじのヒトvol.5
- 話し手:
- 雪花菜野
岸 ゆかりさん - 建物名:
- モデルハウスつむじ
- 場 所:
- つむじ市
People
「手仕事」と「食」をテーマに地域の人と文化が出会い、豊かな交流が生まれる場「つむじ」。イベントや交流を通してつむじを支えてくれている人をご紹介します。
来年で10周年を迎えるつむじ市。開催初期から出店いただいている「雪花菜野」の岸ゆかりさん。屋号のとおり雪花菜(おから)を使ったグルテンフリーなお菓子づくりをされています。
「『雪花菜』は関西では“きらず”とも読みます。『野』はみんなが集まる野原をイメージしました。みんなのおやつの時間が、楽しく美味しい時間になりますように。ご縁をきらず、ずっと続きますように…という想いをこめました」と屋号の由来を教えてくださった岸さん。
定番メニューはサクッと美味しいおからのクッキー(全13種類)と、ふんわりしっとりなビターショコラ。さらに、ぜんざいやケーキなど季節ごとの旬素材を使ったお菓子やメニューもあり、リピーターのお客様も多くいらっしゃいます。
以前は看護師のお仕事をされていて食物アレルギーにも興味があり、年々アレルギーを持つ子どもたちが増えてきているなと感じていたそうです。そんなある時、岸さんの幼馴染が小麦アレルギーを発症。食べられるものが限られてしまう中、小麦を使わない食べ物を作ってあげたいという想いから、雪花菜をつかったお菓子づくりをはじめました。
岸さんのお菓子を食べた幼馴染からの「アレルギーになってからずっと食べ物を我慢してきた生活だったけれど、このお菓子は我慢しなくて良いほど美味しい!」という言葉が、お菓子づくりの道へと進むきっかけとなりました。
本格的にお菓子づくりをはじめてから8年ほどが経ちます。活動の中で大事にしていることは、「みんなが同じものを食べて、みんなで美味しいね」と思えるものをつくること。
「病院勤めの頃は、アレルギーの子は別のものを食べるというのが当たり前でしたが、誰でも食べられるお菓子をつくれば一緒に喜びを分かち合える。そんなお菓子づくりを続けていきたいです」。
お客様と直接顔を合わせてコミュニケーションをする中で新商品の開発につながったり、岸さんおすすめの農家さんやお豆腐屋さんなどの商品を「これ美味しいんですよ」と、つないだり紹介できるのが嬉しいという岸さん。今後も「つなぐこと」を意識してマルシェ出店や対面販売を大事に続けていきたいとお話いただきました。
話し手プロフィール
雪花菜野
岸 ゆかり(きし ゆかり)
八ヶ岳のふもとのキッチンで丁寧に手作りしています。国産大豆のおからと米粉にかだわったクッキーはじめ、季節の果物を使ったおからのパウンドケーキ、おからと米粉のマフィン・ケークサレ(小麦フリー)も作っています。体にやさしい、心に美味しいおやつをどうぞ。
アレルギーにも対応しています。ご注文もうけたまわります。