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つくる人
素材の魅力と日常使いの安心感を両立させたものづくり
つむじのヒトvol.12
- 話し手:
- Torc Allta
西野結衣さん - 建物名:
- モデルハウスつむじ
- 場 所:
- つむじ市

People
「手仕事」と「食」をテーマに地域の人と文化が出会い、豊かな交流が生まれる場「つむじ」。イベントや交流を通してつむじを支えてくれている人をご紹介します。
素材の魅力と日常使いの安心感を両立させたものづくり
つむじ市に出店いただいている「Torc Allta」の西野結衣さん。
主に金属のジュエリーやアクセサリー、オブジェなどをつくられています。金属や鉱石の素材の面白さ・特徴を活かしつつ、ご自身で金属を溶かしたり、伸ばしたり、溶接したりする工程も含めて制作されていることで、作品の一点一点が少しずつ違った素敵な表情を持っています。
たくさんの魅力的な作品が並ぶ中で、定番商品は揺れるタイプのイヤーカフ。色違いを集める常連さんがいるほど人気の作品です。また、Web限定品として季節ごとに販売されるイヤーカフもあるそうで、新作を待つワクワク感も!
さらにアクセサリーだけでなく「大根」モチーフのぬいぐるみやオブジェも制作されています。
ゆるい表情の大根とアクセサリーのギャップに思わずニッコリ。Torc Alltaさんのマスコット的なキャラクターとして、店頭に置いておくとお客様との会話のきっかけにもなるそうです。
「作品をつくる際は『壊れづらいもの』『洗いやすいもの』『つけて生活していても怪我をしないこと』など、安全性を重視した制作を心掛けています」と西野さん。
例えば、汚れやすさ・曲がりやすさなどをチェックして、気になる作品は投げてみたり、床に落ちた上から子どもに踏ませるなど、生活上で起こりうる様々なアクシデントを想定したテストをご自身で試してから、作品として世に出すようにしているそうです。
もし生活している中で歪んだり曲がってしまっても、元に戻せる形状の作品が多いので、持ってきていただければリペア対応も可能とのこと。
身につける人のことを想像しながら、安心してずっと使い続けられる工夫がされているところも西野さんの作品づくりの魅力です。
屋号である「Torc Allta(トルクアルタ)」の由来は、アイルランド語で「イノシシ」を意味しています。憧れていたアイルランドへの留学が決まっていたことや、ご自身が亥年で猪突猛進なところがあるというところから決められたそうです。
「やってみよう!」と思い立ったらすぐに制作にとりかかり、道具がみつからなければ自分でつくったり加工までしてしまう行動力ある西野さんにまさにぴったりの屋号です。
今後はWebショップの方もさらに充実させていきたいという西野さん。
とはいえ、お客様と対面しながら作品を直接見て・さわって確認いただける機会も大事に継続していきたいという想いもあり、「春に1回、クリスマスに1回」など定期的なイベント出展をしながら、いろいろな方と交流していきたい、とお話しいただきました。
作品についても、現在は丈夫でシンプルなものが多いですが、今後は少し凝った作品も時折出していきたいとのことで、今後の西野さんの新作が楽しみです。
話し手プロフィール

Torc Allta
西野 結衣(にしの ゆい)
わたしが金属を溶かし、叩き、伸ばし、溶接し、道具から自分の手で作っているジュエリーやアクセサリー、オブジェを販売しています。
鉱物の面白さに気づいた近年は、石を多く使ったものを多く取り揃えております。
いずれも、素材の面白さ、特徴を捉えようとしつつ、そのときどきで感じた生活の中の光、優しさ、手にした人をどうやって喜ばせるか、そんな気持ちを込めて仕上げてあります。
モチーフの多くは、故郷北海道の自然から着想したものです。また、第二の故郷であるアイルランドから受けた影響も大きく、シリーズの名前やブランド名にはアイルランド語を多用しております。
どうかご覧になった皆様が、楽しんでくださいますよう。
