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造園家・小林賢二さんのつむじのお庭「模様替え」

そだてる

造園家・小林賢二さんのつむじのお庭「模様替え」

木々に優しい庭の「模様替え」とは

体験名:
お庭の「模様替え」
話し手:
グリーン事業部・広報
猪股 恵利子
場 所:
つむじ
設 計:
KOBAYASHI KENJI ATELIER

Taiken

2023年初秋、グリーン事業部のホームページ作成に追われ、小林さんに確認のメール・・・。
メールの返信の追伸に『今度つむじの庭のメンテナンスでいつもと少し違う試みをしてみようと思ってます』という一言が。
これは、気になります・・・!
つむじのお庭のいつもと違う試みとは。造園家・小林賢二さんの「木々に優しい庭の模様替え」の様子をレポートします!

木を優先して下の石敷きを変える

今年でまるっと8年経ったつむじのお庭。

日毎、季節毎に変わっていく植物と、変わらない姿の自然の石が織りなす景色は、わたしたちにいつも「安らぎ」と「ときめき」を与えてくれています。

 

そんなつむじの庭は、造園された小林賢二さん自らが定期的にメンテナンスや改修をしてくださっています。

 

日々成長し形が変化していく植物。

舎庫へ続く石敷きアプローチ右側の「ダンコウバイ」も徐々に枝葉が広がってきて、近頃少し通行の妨げになっていました。


通常ならば枝を剪定する等の【メンテナンス】をして終わりのところですが、「ダンコウバイの木姿も舎庫との関係もいいので、 この枝を切りたくないんだよね」と小林さん。

今年の夏の様子。右側のダンコウバイの枝が広がり、頭を少し下げてくぐるようなかたちになっていました
今年の夏の様子。右側のダンコウバイの枝が広がり、頭を少し下げてくぐるようなかたちになっていました
7年前の様子。小林さん曰く7年でもこれくらいの成長にとどまるのもダンコウバイのいいところだそう
7年前の様子。小林さん曰く7年でもこれくらいの成長にとどまるのもダンコウバイのいいところだそう

そこで足元の石を左の方に広げてアプローチの仕方を振り、ダンコウバイが通行の邪魔にならないようにするというのがこの【模様替え】の計画。

木を優先して、下の石敷きを変えよう…とはなかなか思いつかないのと、つい作業が手間と感じてしまうところですが「8年経ってたった半日の作業で済んだ」という小林さん。
その発想と植物を大切にする姿勢はさすがです。

数本の低木と下草を丁寧に移植。マルバノキも新しく植えました
数本の低木と下草を丁寧に移植。マルバノキも新しく植えました
実際に並べて配置を検討。石は相木石。
実際に並べて配置を検討。石は相木石。

BEFORE・AFTER

BEFORE
BEFORE
AFTER
AFTER

AFTER写真の白っぽい石が新たに広げた部分です。

(BEFORE)右からの斜めに直線で入っていく形から、(AFTER)左からカーブして入っていく形に。
入口が広がった分、手前がすっきりと開け、奥へ入りやすい印象になりました。
 

またスペースの変化に合わせて数本の低木と下草は移植し、新しくマルバノキを加えて、ダンコウバイとマルバノキの間をくぐるようなアプローチになりました。
グリーンのトンネル、今から春が待ち遠しいです。

 

こつこつと手を加え、少しずつ更新されていくつむじの庭。
記録に残らない小さな変化をたくさん積み重ねて今の景色になっています。

そして普段何気なく通り過ぎてしまうところにも、小林さんのいろんな工夫、試行錯誤が8年分散りばめられているのだなと改めて感じた取材でした。

この模様替えの様子は「小林賢二の庭百景」にも小林さんの視点から詳しく掲載しております。ぜひチェックを!(記事はこちら

8年間成長を見守ってきたつむじの庭

「模様替え」の最後につむじの庭への想いを小林さんにインタビュー
・・・しようと思ったのですが、「この場ではなかなかうまくいえないな〜」と照れた笑顔の小林さん。

後日メッセージを寄せてくださいました。

 

 

【小林賢二さんより】

 

つむじの庭は造園後一年くらい、乾燥が原因だと思うのですが、 いくつかの低木が枯れたりしましたが、数年すぎ木々が根付き、またスタッフの皆さんの管理もよく、 順調に成長してきました。
また、 やはり当初の数年はテッポウムシの被害なども多かったのですが、 これも木々が移植後の弱った状況から順調に回復して木そのものが元気になったので、害虫の被害も減ってきたように感じています。

つむじの庭はそこそこの広さがあるので、 ハナミズキやサトザクラ、ジューンベリー、 ヤマモミジなどは手入れもそこそこに悠々と育てられているところが良いところです。
人がよく通るところと、広々としたところと、 適材適所に配した植物が、思い通りに育ってきましたし、 旺盛に育ってきた木々をi-worksの2階から俯瞰した時などは、自分が考えた庭のデザインを悠々と超越していて、 もはや自然な事実にしか見えないような風景が壮観で心地いいです 。

つむじの庭は、府中街道を通る人も車も、ふと目を向けてくれる心地いい緑の風景を提供しています。
心地いいと感じてくれる人が増えてくれることを何よりも望んでいます。
個人住宅の庭でも、公共の施設でも、 街並みにこんな緑の風景がどんどん増えていくと、 何かが変わっていくだろうと、いつも夢想しています。

2022年4月。春のつむじは新緑の黄緑、サトザクラの桃色、ハナミズキの白色が女性的で優しいイメージです
2022年4月。春のつむじは新緑の黄緑、サトザクラの桃色、ハナミズキの白色が女性的で優しいイメージです
2023年7月。緑一色に染まる夏のつむじ。瑞々しくエネルギッシュ、植物の生命力を感じます。
2023年7月。緑一色に染まる夏のつむじ。瑞々しくエネルギッシュ、植物の生命力を感じます。
2023年11月 模様替えの作業を終えて。秋のつむじは紅葉のグラデーションが本当に美しいです
2023年11月 模様替えの作業を終えて。秋のつむじは紅葉のグラデーションが本当に美しいです

Movie

造園家 小林賢二さん「つむじの庭づくり」造園から6年目の庭を歩く

【造園家 小林賢二さんとつくる庭】
東京都東村山市「つむじ」の庭は造園家の小林賢二さんがつくってくれた庭。造園から6年目を迎えた庭を小林さんと歩きながら植物の変化、庭に生まれた豊かな風景をお話しいただきました。

取材後記

作業中の写真を撮りつつ、落ち葉を片付けたつつ、ちょこちょこと小林さんに話しかけつつ・・だいぶお邪魔してしまいました。(すみません;;)

枝を剪定するのにも一つ一つ慎重に木姿を検討される小林さん。今回作業に1日密着させてもらい、この丁寧な管理を8年間積み重ねてきたのかと改めて感動しました。

いつも違った表情を見せてくれるつむじの庭。
ぜひ毎月のつむじ市や、ふらっとお散歩ついでにでも、お気軽に楽しみにきてください。

話し手プロフィール

猪股恵利子

グリーン事業部・広報

猪股恵利子

広報ではainohaの取材・編集を担当しています。お客さまの家づくりストーリーは十人十色。毎回色々なエピソードや暮らしの工夫を伺うのが楽しみです。
2022年より始まったグリーン事業部では、仕事で好きな植物に関われることが何より嬉しいです。
これからイベントや取材などを通じてさまざまなグリーンの繋がり、“グリーンの輪”を広げていけたらと思っています。

https://aibaeco.co.jp/hito-staff/hito-staff-1840/

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