住まいの実例100Life
![「うつろいハウス」](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/DSC02182_h2.jpg)
建築家と建てる家
「うつろいハウス」
時と季節と居場所が移ろう家
- 建物名:
- 木造一戸建て(建築家と建てる家)
- 場 所:
- 東京都小金井市
- 住い手:
- N邸(ご夫婦+お子様2人+猫2匹)
![](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/DSC02133h-1280x853.jpg)
Life
上のお子さんの入学を前に家づくりを考え始めたN様。初めから注文住宅にこだわっていた訳ではありませんでしたが、周辺の不動産を探している際に偶然「カヅノキハウス」(しまだ設計室事務所/島田様自邸)を発見。HPで施工例を見たところ、ご夫婦ともに「こんな家に住みたい!」と意見が一致し、島田さんに設計を依頼しました。
時と季節と居場所が移ろう家
![4年前の竣工写真](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/002-640x943.jpg)
![現在の様子](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/DSC01782_hosei_2ccc-640x890.jpg)
お子様の成長した後ろ姿と、緑が青々と茂った様子に、時の『うつろい』を感じます。ご主人が大切に育てているバラは目を奪われる美しさ。日々表情をかえる草木たちを存分に愉しめるアプローチです。
「家のなかに居場所を散りばめたい」
家づくりの希望として島田さんに伝えたのは「家のなかに居場所を散りばめたい」ということ。晴れた休日は外に出かけるということが多いので、「雨の日に家で過ごす時、飽きない家がいい」という思いがあったそうです。
![食卓のある「緑の間」。出窓はサッシ枠がみえず、まるで庭の緑を切り取る額縁のよう。奥行きがあり、陽もたっぷり入る窓辺は2匹の猫くんの大好きな場所です。](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/DSC02182_h2-1280x853.jpg)
そのコンセプト通り、2階には緑の間、光の間、炎の間、と名付けられた3つの間が設けられています。全体が緩やかに繋がりながら、それぞれの光の量や天井の広がりが違うことで、間を跨ぐと全く違う雰囲気に。同じフロアにいながら気分ややりたいことによって、家族それぞれが居場所を『うつろい』過ごせるような空間になっています。
![全てを見渡せるコントロールタワーのようなアイランドキッチン。背面キッチンに吊戸棚は作らず、アイランドキッチンと奥の造作棚で収納量を確保しました。](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/DSC02252_h-1280x853.jpg)
「炎の間で子どもがゲームをしてるときに、緑の間で音楽をかけていても、お互いそんなに気にならないんです。あと、喧嘩したり機嫌が悪い時にも居場所がたくさんあって良いですよ」と笑いながら話すN様ご夫婦。
”絶妙な距離感が心地いい”。仲良し家族だからこそ、そのプランが活きる『うつろいハウス』です。
![竣工当時の「炎の間」。開口を少し絞ることで、ペレットストーブの炎のゆらぎを感じられる、落ち着いた空間です。](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/010-640x960.jpg)
![炎の間と対照的に開口が多く目一杯の陽の光を感じられる「光の間」。お子さんが小さい時は遊び場に、今はハンモックをかけてリフレッシュの場に。](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/013-640x960.jpg)
![2階プラン(しまだ設計室より)。アイランドキッチンを中心に据え、緩やかに”間”を3つに分けている。それぞれを直角の壁で仕切らず、斜めの線で分けることで、空間に広がりが感じられる。](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/plan-1280x720.jpg)
映画、音楽、写真 夫婦の趣味が彩る家
映画、音楽、写真・・・と共通の趣味がたくさんのN様ご夫婦。この家を表すような優しい音楽がレコードプレイヤーから流れ、ご主人が撮影した写真が空間を鮮やかに彩ります。
![大判印刷されたご主人撮影の写真。 ピアノの前にあると、まるで窓のよう。](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/DSC02297_h-1280x853.jpg)
![完成見学会の際にNさんがファンで家族ぐるみで親交のあるアーティストの池間由布子さんを招いてミニライブを開催。](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/853d36e7c9ec98bd34670b4a1faa06da-640x853.jpg)
荷物置き場にしがちの天井高が低い小屋裏も、子供が寝てから夫婦水入らずで映画を楽しむ場所に。生活している中で3階に上がることは少ないので、特別感があるとのことです。
![小屋裏はシアタールーム。壁いっぱいの映像でまるで映画館のような迫力。 天井高の低さによって、落ち着いて映画に集中できる空間に。](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/DSC02161h-1280x853.jpg)
「時と季節のうつろいを映し出す庭」
「もともと園芸が大好きだった訳ではないんですが」と語るご主人ですが、多趣味&持ち前の探究心によって、見事なお庭を作り上げています。特に手をかけているのは約20種ものバラ。取材時の5月初旬にちょうど見頃を迎えたバラの気品のある美しさ、芳しさに、アプローチで何度も足を止めて見入ってしまいました。
![斜めに長く配置されたアプローチの両脇にはバラを中心に様々な種類の植物。「主人は、夕方帰っても植物のチェックをして、なかなか家に入ってこないんです(笑)」と奥様 (撮影|N様)](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/MG_9460h-1280x872.jpg)
![植物や生き物に興味を持つ場にも](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/1-640x360.jpg)
![インスタ(@milkolive)にはお庭写真がたくさん。「”庭友”が欲しいです(笑)」とご主人。](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/DSC0256-6H-640x426.jpg)
「N様の家づくりに対する想いは人一倍で、”建主さんの想いを掘り起こして設計する”という設計スタイルを改めて考えるきっかけになりました」と設計の島田さん。ご夫婦のこだわりが行き届いた家や庭が、時の『うつろい』とともにどのように味わいを増していくのか、私たちも楽しみです。
竣工写真:西川公朗
取材後記
![](https://aibaeco.co.jp/100story/cms/wp-content/uploads/2022/07/DSC02570_m-640x426.jpg)
N様、島田様、取材協力誠にありがとうございました!(広報:猪股)
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