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公園につくる地域の居間「はぎま」

木造施設

公園につくる地域の居間「はぎま」

東村山市萩山公園内にオープンした、木造の公園施設

建物名:
はぎま
場 所:
東京都東村山市

Life

2025年4月末、東村山市萩山公園内に、新施設「はぎま」がプレオープンしました。
2日間に渡って開催したお披露目会には、たくさんの地域の方や相羽建設の住まい手さん、日頃協働している皆さんにお越しいただきました。
マルシェで地域の作家さんの出店を楽しんでいただいたり、設計を担当された家具デザイナーの小泉誠さんとのトークイベントも開催。公園施設ならではの面白さや楽しさを感じたイベントとなりました。
今回の特集では、公園事業の取り組みやはぎまができた経緯、建物の魅力をお伝えします。
興味を持っていただいた方は、ぜひ現地へ足をお運びください!

公園事業の取り組みと「はぎま」

2020年に、東村山市内にある恩多野火止水車苑にて水車の修復工事を請け負うことから始まった相羽建設の公園事業。
「地域ボランティアの皆さんと一緒に清掃や花壇の整備、遊具のペンキ塗りを行う中で、少しずつ地域に馴染み、顔見知りが増えてきました。活動を共にする中で、スタッフとして一緒に働いてくれる方も出てきてとても嬉しく思います」と話すのは、公園事業部リーダー遠藤さん。

その後、Park-PFI事業でアメニス東村山公園グループとして市から公園管理を委託されることが決まり、チームの一員として活動してきました。
特に公園の『面白さ』を感じるのが、萩山公園で1年半ほど前から毎月第3土曜日に開催してきた「萩山マルシェ」だそう。
地域の農家さんの野菜を小さなテントで販売することから始まったこのイベントは、出店者数を増やしながら、今では近所の子どもたちがお手伝いをしてくれたり、常連になってくれる方も。

6月から「はぎま」前の敷地で開催しており、年代を問わずに楽しめる地域のイベントとして成長しています。

建物の向かって左側が「はぎま」。右側が公園管理事務所
建物の向かって左側が「はぎま」。右側が公園管理事務所
インフォメーションの他、授乳・おむつ替えスペースや会議室を備えている
インフォメーションの他、授乳・おむつ替えスペースや会議室を備えている
事務所で使用しているのは、山桜のkitakamiシリーズ(登米町森林組合)のデスクチェア
事務所で使用しているのは、山桜のkitakamiシリーズ(登米町森林組合)のデスクチェア

はぎまの建物内には公園管理事務所が併設されています。
4月から新たなスタッフとして、住まい手さんやマルシェの出店者として協働してきた皆さんが働いています。

工事が進み、令和7年度末までにグランドオープンを予定している萩山公園。
はぎまを拠点に、公園事業が地域の輪を広げていくことをイメージして取り組んでいきます。

会議室には若葉家具のM-chairを採用
会議室には若葉家具のM-chairを採用
廊下の先には会議室や倉庫、トイレがあります
廊下の先には会議室や倉庫、トイレがあります
管理事務所の休憩スペース
管理事務所の休憩スペース
公園管理事務所で働く小金井さんは相羽建設の住まい手であり作家活動もしています
公園管理事務所で働く小金井さんは相羽建設の住まい手であり作家活動もしています

はぎまは“ひとてま”かける場所

はぎまは、地域の人たちに気軽に訪れて親しんでもらえる『地域の居間』のような場所を思い描いています。
大工がつくる家具『大工の手』は国産スギの柔らかい風合いが特徴。
公園施設でありながら家にいるような、ほっと一息つける空間になりました。

裏手のざわざわ森の石を職人さんが一つひとつ手積みしたレインガーデン
裏手のざわざわ森の石を職人さんが一つひとつ手積みしたレインガーデン
はぎま内の相羽建設のアンテナショップ「ひとてま」
はぎま内の相羽建設のアンテナショップ「ひとてま」
はぎまのロゴも小泉誠さんデザイン
はぎまのロゴも小泉誠さんデザイン
日当たりの良いデッキは犬連れの利用も可能
日当たりの良いデッキは犬連れの利用も可能

私たちは木と自然素材でものづくりをする工務店として、これまで家づくりやイベントで、暮らしにひとてまかける豊かさを提案してきました。
併設されているアンテナショップ「ひとてま」では、キッチン用品や書籍、様々な種類のインドアグリーンをはじめ、ひとてま加えて親子でつくれる遊び道具のキットも販売。
道具セットをレンタルしてその場で製作し、自らつくった遊び道具で、公園で遊べるような仕掛けをご用意しています。

カフェではコーヒードリップを体験することも可能。地域の果物を使ったシロップソーダもご用意しています。
とはいえまだまだ仕掛けを増やすべく試行錯誤を重ねている最中です。
まずはグランドオープンに向けて、地域の人たちが交流したり、一緒に活動していくための場所になれば嬉しいです。

おすすめの道具を使ってドリップコーヒーを淹れられます。ドリンクやアイスもご用意。
おすすめの道具を使ってドリップコーヒーを淹れられます。ドリンクやアイスもご用意。
ドリップコーヒーはひとてまかけてご自身で淹れるスタイル
ドリップコーヒーはひとてまかけてご自身で淹れるスタイル
手づくりの遊び道具キットを販売
手づくりの遊び道具キットを販売
インドアグリーンを販売。その場で植え替えができるサービスも検討中
インドアグリーンを販売。その場で植え替えができるサービスも検討中

木と手仕事の建築で、郊外をもっと住みたい街に

はぎまの現場は、20代から70代の大工さんによって建物や家具がつくられました。
小泉さんとの協働で自社の拠点をつくるのは5回目。
5月に行われたスタッフ向けお披露目会では、はぎま現場監督の和田さんから「小泉さんとの協働はその過程にこそ学びがあり、刺激的です」という言葉があり、現場に入っていない社員大工やスタッフからもさまざまな質問が飛び交っていました。

はぎまの家具を製作した大工の秋山さん
はぎまの家具を製作した大工の秋山さん
現場の棟梁は社員大工の志村さん
現場の棟梁は社員大工の志村さん
10日に1度現場ミーティングを開催
10日に1度現場ミーティングを開催

公園事業をはじめ、保育園や商業施設などの施設建築で地域と関わる機会が増えています。

「家づくりをご相談いただくお客様の中には、東京都心の土地価格の高騰により、郊外地域に住むことを決断される方も多いです。住める街をもっと住みたい街にできたら素敵ですよね。建設会社として、ものづくりや建築で地域を沸かすお手伝いがしたいです」と遠藤さん。

これからも、木と手仕事の建築でもっと住みやすく、もっと住みたい街をつくっていきます。

Movie

【公園事業】東村山の公園に交流拠点をつくろう!|萩山公園Park-PFI事業の上棟現場

東京都東村山市の萩山公園にて、公園指定管理の活動の一環で新しい公園づくりがはじまりました。相羽建設は、Park-PFI(公募対象公園施設)事業の中でアメニス東村山市立公園グループの一員として、萩山公園内での木造建物の建築工事を2024年12月からスタートしています。
動画では、上棟現場を訪ねて現場管理を担う和田監督・公園事業のリーダーの遠藤から地域の皆さんの交流拠点づくり・居場所づくりについてご紹介します!

設計:小泉誠+Koizumi Studio
設計協力:城丸 智也

施工:相羽建設株式会社
ロゴデザイン:Koizumi Studio

構造:木造平屋建

担当
営業:遠藤 誠
工事:和田 宏康
家具製作:秋山 和雄
大工:志村 飛鳥・阿部 昌行・磯部 貫太郎

仕上
外壁:スギ板
床:土間仕上
天井/壁:シナベニヤ
構造:スギ(多摩産材)

延床面積:163.6㎡(49.48坪)

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