100人の言葉100People
現場の職人
技を磨き切磋琢磨し合う、若手社員大工さんの仕事
ゲンバ女子がゆく!こんにちは、職人さん!|第8弾
- 話し手:
- 社員大工
小林薫さん・谷口智也さん・当麻源基さん - 建物名:
- 相羽建設本社
People
あいば女性監督(ひぐち・あそう・こいで)がお送りする職人さんインタビュー企画!大工さんをはじめ多くの職⼈さんが携わっている相⽻建設の家づくり。様々な職人さんたちのお人柄をご紹介していきます。
今回ご紹介するのは、社員大工の小林薫さん、谷口智也さん、当麻源基さんです!
今の仕事を始めたきっかけは?
こいで)みんなが大工さんになろうと思ったきっかけを教えてください。
薫)父が水道屋さんでよく現場に連れて行ってもらったり、母方の曽祖父が材木商の仕事をしていたり、建築業界は自分にとって身近でした。物づくりが好きで高校はインテリアを学んでいましたが、大工として家をつくってみたいという気持ちが強くなって、中学時代に進路を決めました。
あそう)女の子だからとか、そういうところは気にしなかった?
薫)あまり気にしなかったですね。
谷口)自分は単純にかっこよかったからというのが一番の理由です。最初の入口は住宅ではなく社寺だったんですけどね。そこから工業高校に行き、社寺というよりは身近な住宅を建てたいと思いました。大工を目指したのは中学2年生くらいからかな。
こいで)みんな早い!当麻くんは?
当麻)実家が大工だったので、小さな頃から祖父と父の仕事を見てきて、自分も将来は大工をやろうかなって思っていました。でも高校生になってからやっぱり違う道に進もうとして大学に行ったんですが、ちょうどコロナで授業も無く学校も行けなくなってしまって。大学3年生くらいから父の現場を手伝いに行くことが増えてきた時に、改めて大工さんって楽しいなって思ったのがきっかけです。
あそう)親子3代続いての大工さんなんですね!
実際に働いてみて
こいで)実際に相羽建設の大工さんになってみてどうですか?
薫)4年間働いていますが女性は私一人だけなので、今後女性の大工さんが増えていくと良いなと思います。そのために私自身ももっと頑張って、女性大工さんも建築業界でやっていけるという背中を見せられるようにしたいです。今後女性が増えていけば、女性にとって働きやすい環境に変わって行くと思うので。
こいで)現場は男性が多いですもんね。これから女性も増えていくと良いですね!
谷口くんは2年目になりますが仕事のモチベーションなどはどうですか?
谷口)今は週末に建築カレッジへ通っています。カレッジには自分より歳上の人が半分くらいいて、建築業界ではなかった方の話なども聞けるので、自分もいろんなことをやってみたいと思っています。でも最終的に何をやりたいかって考えると、やっぱり大工さんだなぁって。先輩からは休みの日は自分の好きなことをやって、仕事の時は集中して気持ちを切り替えながらやっていけばいいんじゃない?って言ってもらえて、最近はモチベーションがより高くなってきています。
こいで)カレッジでの経験は仕事だけではなくプライベート面でも良い影響を受けているんですね。
あそう)当麻くんはどうですか?
当麻)相羽建設に入社して半年ちょっとになります。最初は親方につくっていうイメージがあったけれど、時代も変わって「社員大工」っていう新しい働き方も出てきて、今は先輩方が丁寧に教えてくれるし、日々自分も成長できているなと感じます。でも親方がいない分、自分に厳しくしないといけないなという気持ちで、日々働いています。
仕事へのこだわり
こいで)社員大工さん同士で同じ現場に入ることも多いかと思いますが、お互いの仕事を見て、この人の「ここがすごいな」「こだわっているな」というポイントはありますか?または、自分のこだわりを教えてください。
薫)私はスピードより「丁寧・寸法ぴったり」を重視して仕事しています。自分が納得いくものをつくってお渡ししないとお客様に申し訳ないですし、大工としては当たり前のことかもしれませんが綺麗に仕上げることを心がけています。
当麻くんはとにかくスピーディーだし断熱材も綺麗に入れてくれているので、手際の良さはとても勉強になります。
谷口)みんなそれぞれ考え方が違うので、誰かの仕事を見て、あのやり方良いなと思ったら自分の中で吸収しています。綺麗に施工するのはもちろんですが、逆に時間をかけすぎてしまうのも仕事としては改善が必要なので、先輩大工さんに「もうちょっと時間を意識した方がいいよ」って言われて、1日のノルマや自分がどれだけできるのかを考えてやるようにしています。
当麻)今は先輩社員大工の優太さんと一緒に仕事をしていますが、「さすがだな」って言葉しか出てきません。仕事を教えてくれるときは最初に説明してから全部見本を見せてくれるのでとてもわかりやすいし、その後わからない時もちゃんとフォローを入れてくれて。
薫ちゃんは、先輩からアドバイスをもらったら、できなかったところはその日のうちに終わらせるように遅くまで頑張っています。今の現場でも徹底してやっているので、そこが素晴らしいです。
一番の相棒(道具)は?
薫)最近インパクトを新調して、それがお気に入りです。
当麻)自分は、お父さんが入社したときにプレゼントしてくれた玄能です。金物の方はおじいちゃんの代から使っているものをみがいて。「大工やるなら」って親父がつくってくれました。
あそう)めっちゃ良いエピソード!
こいで)やっぱり道具のお手入れは大工さんの中でも大事なんですか?加工場でもよくお手入れしている姿をお見かけします。
谷口)ノミやカンナはよく手入れをしますね。
職人として目指す姿
こいで)これから大工さんとしてなりたい姿や目標などはありますか?
薫)相羽建設の女性大工第一号として、一人で家を建てられたら良いなと思います。そうですね……10年目になる頃には独り立ちします!
一同)おお〜!!
谷口)現場も仕事も「きたないね」とは言われたくない。何も言われないよりは一言でも「綺麗だね」「早いね」って言われたり、「あの人に言えば大丈夫!」というような頼られる大工さんになりたいです。
当麻)どんなことでも誰にも負けない大工になりたいし、やるからにはちゃんと全てのことをできるようになりたいという気持ちが常にあります。毎日トイレや足場周りの掃除をしていますが、後輩たちが入ってきたとしてもそれは続けていきたいです。
こいで)皆さんの未来像が伝わってきます。素敵な意気込みをありがとうございました!
Thank you for the interview