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築50年の住宅を住み継ぐ「セルジュの家」

戸建てリフォーム

築50年の住宅を住み継ぐ「セルジュの家」

耐震・断熱改修で快適な終の住処

場 所:
埼玉県さいたま市
住い手:
A邸(ご夫婦)

Life

開発された駅前から少し離れた、どこか懐かしい雰囲気の商店街の路地に佇むA邸。
ドッグカフェを営むご夫妻がご主人のご実家をリノベーションして住まわれています。
こだわりの家具や道具が彩る空間は完成して1年とは思えないほどお二人の暮らしによく馴染んでいました。

ご両親からこの家を相続したタイミングで、リノベーションと引っ越しを決意したA様。
「以前はこの家から、歩いて5分ほどの場所に住んでいました。ここは私にとって生まれ育った家ですが、夜はライトアップした庭を眺めながら晩酌をしたり、リノベーションしたことで今までにない楽しみができました」とご主人。

愛猫のクロちゃんも、引っ越し前の奥様の心配とは裏腹にこの家に馴染み、1階と2階を行ったり来たり、庭を眺めてくつろいだりと満喫している様子です。
A邸のリノベーションの経緯や暮らしのことをご紹介します。

自然光で過ごすのが気持ちいい回遊できるLDK

YouTubeや施工事例で建築家との家づくりの様子を見て、相羽建設にお問合せくださったA様。
設計を担当したのは、空間翻訳デザイナーとして活躍されている太田礼美さんです。

「タイトルにある『セルジュ』は英語で『厚手で丈夫な生地』という意味です。断熱をしっかり施した丈夫な家であり、奥様が選ばれたセルジュ・ムーユの照明にもかけてネーミングしました」と太田さん。

天井の空いたキッチンカウンターが緩やかに空間を仕切り、生活感を感じさせないすっきりとしたダイニングスペース。障子は敢えて壁に引き込まず、庭の景色を切り取るように
天井の空いたキッチンカウンターが緩やかに空間を仕切り、生活感を感じさせないすっきりとしたダイニングスペース。障子は敢えて壁に引き込まず、庭の景色を切り取るように
玄関を入りLDKへ入ると、天井高が上がり視界が開ける
玄関を入りLDKへ入ると、天井高が上がり視界が開ける
玄関収納は、靴や傘がたっぷり収納できる広さ
玄関収納は、靴や傘がたっぷり収納できる広さ

将来のことも考えていずれは1階で生活できるよう間取りが配慮された空間と、耐震断熱性能を上げたいというご夫妻の想いから、高性能な住まいが実現しました。

ご主人は「将来のことを考えた空間ですが、偏りすぎても今が不便なので、可変性のある間取りのバランスを太田さんと相談しながら進めていきました」と、当時を振り返ります。

「緩やかに仕切られた空間はたくさんの居場所があり、飽きることがありません。太田さんと打ち合わせを重ねて、細部にこだわったことで、どこを見てもお気に入りの箇所ばかり。この家に暮らしていることが、とても幸せです」と奥様。

モデルハウスつむじを参考に、吉村障子や珪藻土の壁材を採用し、和の落ち着く雰囲気と、照明やお持ちの家具のモダンな雰囲気が見事に調和した空間となりました。

作家さんの作品やグリーンの設えが効いた空間
作家さんの作品やグリーンの設えが効いた空間
洗面脱衣洗濯室、トイレお風呂の水回りが集約されている。籠り感がありながら、天井が高く程よい開放感のある空間
洗面脱衣洗濯室、トイレお風呂の水回りが集約されている。籠り感がありながら、天井が高く程よい開放感のある空間
元々キッチンとダイニングだった部屋。将来はベッドを置いて1階で生活できるように
元々キッチンとダイニングだった部屋。将来はベッドを置いて1階で生活できるように
壁面の各所にアールが施されており、障子を通した光が柔らかく室内に広がる
壁面の各所にアールが施されており、障子を通した光が柔らかく室内に広がる

質素で等身大であることが、豊かな暮らしにつながる

外構と造園のデザインは、あいばこで設計を手がける中村薫さんが担当。
ご主人が備品を揃えたり、ライトアップにもこだわられ、新たな暮らしの楽しみができたといいます。

広葉樹でつくった濡れ縁で、雨の日も豊かな庭。
キッチンカウンターの小窓や、ダイニングから眺める四季折々の景色が内と外を繋ぎ、暮らしに彩を与えてくれます。

壁はグレーで統一し、レトロな風合いの既存の床を活かした寝室
壁はグレーで統一し、レトロな風合いの既存の床を活かした寝室
寝室にもセルジュムーユの照明を
寝室にもセルジュムーユの照明を

「庭に植える木を畑に見に行ったり、お風呂のショールームに行ったり、家づくりの過程も良い経験でした。なんと敷地から骨が出てきて、鑑識が来たり警察署にサインしに行ったりした経緯もありました!結局動物の骨だったようで問題はなかったのですが、今となってはハプニングも良い思い出です」とご主人。

「完成が迫った現場に訪れた時、現場用のクーラー1台で家全体が涼しくなり、断熱効果の期待が膨らみました。実際に暮らしてみて、冬は朝起きて暖かく、夏はエアコンの効きがとても良いです。今後何十年も過ごす場所なので、身体に負担がなく過ごしやすいこと、安心して暮らせることは家づくり当初から望んでいたことでした。耐震・断熱性能にこだわってよかったです」と奥様。

A様と家づくりを進める際に、太田さんが心がけたことがあるといいます。
「お二人が営むRAIN DOGS caféのモットーを伺った時、質素で正直にという言葉が印象的でした。自然体の中に1本筋の通ったご夫妻。そんなお二人の暮らしに見合うよう、もとのお家を活かしながら味わい深い空間になるよう工夫しました」と太田さん。

これからも、A様ご夫妻らしい暮らしを営んでいただけることでしょう。

門の外にポストを設置したことで、防犯面を配慮
門の外にポストを設置したことで、防犯面を配慮
敷石と濡れ縁、緑の異素材のバランスが美しい庭
敷石と濡れ縁、緑の異素材のバランスが美しい庭
アオダモと個性的な樹形のコハウチワカエデを中心に据え、通れる庭、室内から眺める庭になるよう園路を設置した
アオダモと個性的な樹形のコハウチワカエデを中心に据え、通れる庭、室内から眺める庭になるよう園路を設置した

EVENT 「セルジュの家」暮らしぶり見楽会

日時:2025年8月5日(火)10:00-15:30
場所:さいたま市内
定員:各回4組限定、1.5時間毎入替え制(事前予約制)

▼詳細・予約はこちら
https://aibaeco.co.jp/event/event-8896/

設計者紹介

相羽建設のメンテナンスリフォーム部門「あいばこ」にて多くのリノベーション設計を担当されている空間翻訳デザイナーの太田礼美(おおたあやみ)さん。

今ある建物の良さを見極め、住まい手さんの暮らしや好みに合わせて、細部にこだわって設計をされています。

あいばこブログにて太田さんのコメントと主に担当物件のご紹介をしております。
ぜひ併せてご覧ください。

あいばこブログ「太田さんのご紹介!」
https://aibaco.jp/blog/blog-10360/

Movie

【ルームツアー】築50年を住み継ぐ戸建リノベーション「セルジュの家」(高気密・高断熱改修)

築50年の木造住宅を高気密高断熱改修し、快適な終の住処として生まれ変わった「セルジュの家」。
住み始めて半年を経たお住まいを訪ねて、設計に携わった空間翻訳デザイナーの太田礼美さんと外構の改修に携わった中村薫さん、そして住まい手であるAさまご夫妻とともにルームツアー!
美しく、快適・安全に生まれ変わったお住まいの様子とともに、居心地の良い空間や外構のデザインや改修工事について、ぜひ動画でご覧ください。

設計:太田礼美
施工:相羽建設株式会社

担当
営業:相羽 照美
工事:新藤 真宏
大工:雨宮 義紘
外構:中村 薫
写真:伊藤 夕歩
編集:中村 桃子

仕上
外壁:塗装
壁:珪藻土 / クロス
床:カバザクラ / フロアタイル

改築面積:101.95㎡(30.84坪)

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