住まいの実例100Life
木造一戸建て
「想い出」を新しい家へ
大家族での思い出を大切に、これからはお手入れしながらコンパクトで快適に暮らす家
- 建物名:
- 木造2階建て+アパート
- 場 所:
- 東京都世田谷区
- 住い手:
- S邸(奥様+子ども1人)
Life
良く晴れた8月の朝、お庭に緑の植栽がきれいに生い茂るおうちを訪ねました。
「想い出」を新しい家へ
S様が設計をお願いしたのは昔からの付き合いがあるという”三日月デザインオフィス”さん。「親子3代の付き合いで、以前は家具をつくってもらうこともありました。今座っている家具もその一つなんですよ」と笑顔で語るS様。もう30年以上は使っているそう。他にも以前の家にあったステンドグラスやお母様の鎌倉彫の作品、娘さんが描いた絵画など、想い出の品も新しい家に大切に取り入れられていました。
「素敵なものと生活上必要なものだけ選んで、残りは寄付したり友人に譲ったりしました。選ぶのはとても大変だったけれど、コンパクトになった分、快適に暮らせるようになってお掃除も楽ですよ」とS様。家にある小物や植物、一つひとつに物語があって話は尽きません。
建て替えてからまだ一年なのにどこか落ち着くこの家は、つながりや昔からのものを大事に想うS様の暮らしぶりが反映されているようでした。
グリーンのお庭
S様が家づくりの中で一番最初に考えたのは、ずっと大事にしてきたお庭でした。新しい木は数本しかなく、ほとんどが以前の家にあった木を植え直したもの。玄関前の大きな桃の木は、春になると赤と白の可愛らしい花を咲かせます。柵や塀などをつくらずまちに開けたお庭なので、通りがかりの人に「素敵なおうちですね」と言われることも増えたそうです。「毎朝の水やりがとても楽しみなんです」とS様。
2階和室
「和室があると落ち着く」というS様の希望で2階に設けた床の間。掛け軸を季節ごとにかえて楽しまれています。
大切なもの
家のいたるところにある、お母様の鎌倉彫の作品。きれいな漆塗り。お香を入れる小さなものから文箱や茶器入れまで、今でもS様が大切に使い続けています。これらの工芸品が、おうちのステキなアクセントになっています。
取材後記
取材中に「この前、工事部の渡邉さんに新しく本棚をつくってもらったんです。本の大きさを測って頂いたので、ピッタリ収まりましたよ」と笑顔でお話して下さったS様。家が建ったあとも相羽建設とのつながりを大切にして頂けているのだなぁと私も嬉しい気持ちでいっぱいになったのでした。
(文:広報 吉川)