住まいの実例100Life
二世帯住宅
身近に火のある暮らし
家族それぞれが心地よく過ごす二世帯住宅
- 建物名:
- 二世帯住宅(木造一戸建て)
- 場 所:
- 東京都三鷹市
- 住い手:
- S邸(ご両親+ご夫婦+お子様2人)
Life
建て替えをし、こちらの家に住みはじめて8年が経ったS様ご家族の暮らしを訪ねました。
ストーリー
同居するご主人のご両親が、この地に移り住んできたのは50年ほど前のこと。
当時家の周りには建物が何もなく、バス停へ向けて川沿いを歩く家族の姿を、ずっと手を振って見送ることができたそうです。S様はここで生まれ育ち、家族と一緒に永くこの家に住み続けてきました。時間の流れと共に周辺の街の風景が変化していき、この家も築40年ほどが経とうとしていました。そんな中、ご両親やご主人にとって思い出深いこの場所で、引き続き家族が一緒に心地よく過ごせるように――と、「二世帯住宅」への建て替え計画がはじまったのです。
家づくりの出会い
家づくり検討中に雑誌でOMソーラーを知り「面白い!」と感じたというS様。すぐに近くで施工してくれる工務店を探したところ、相羽建設と出会ったそうです。
「元の家も大工さんが建ててくれた家だったので、自然と地元の工務店で建てることを視野に入れていました。距離も近いのでメンテナンスも安心だなぁと思って」とお話される奥様。
そして「最初に営業部の照美さんが対応してくれました。家づくりの悩みや言いづらいことも全部オープンに話せて、受け入れてくれたことにとても安心しました」との嬉しいお話も。
そんな奥様と照美さんは8年経った今でも気さくな仲です。
身近に火のある暮らし
一生に一度の家づくり。最初はモデルハウスを見学したり、ご夫婦で資料を持ち寄って話し合うも、お互いに納得のいく暮らしのイメージがなかなか見つからなかったというS様。そんな中、目に止まったのが、建築家の松原正明さんが設計した住まいの”薪ストーブのある暮らし”の写真でした。炎のゆらめきやゆっくりと流れる時間……一目見てご夫婦で「これだ!」と意見が一致したそうです。
「主人はキャンプ好きだったり、私は実家に火鉢があったり、お互いに共通していたのは『火が身近にある暮らし』だったんです。当時は共働きで、家ではゆったり過ごしたいと思っていたので、別荘のような雰囲気の家も設計されている松原さんにお願いすることにしました」と当時を振り返る奥様。
二世帯住宅をベースにしたプランは、2階リビングに薪ストーブを設置。また、生活時間がそれぞれ異なる家族のために、キッチンやお風呂場などの水回りは二つにしつつ、「家族が毎朝顔を合わせられるように」と玄関は一つになりました。
二世帯がそれぞれのペースで生活ができ、いつでもお互いの顔を合わせられる。みんながほど良い距離間で過ごせるS様の暮らしは、毎日が家族の笑顔で満ちています。
住まいの見どころ紹介
■薪ストーブの温もり■
家の中でも「炎のゆらぎ」をぼーっと眺めていたくて、北欧製の薪ストーブ(愛称は「みにくいアヒルの子」)をいれました。やさしい温もりで家族はいつもリビングで過ごしているようです。薪ストーブのご縁で奥様は「東京ストーブ」さんで温もりの輪を広げています。
「時代の中で変わっていくものもあれば、火のように昔から変わらないものもあって、それらを上手に暮らしに取り入れていけたらいいなあって」と笑顔の奥様。
■暮らしを楽しむ■
ずっと外にいたくなるような、緑に囲まれた1階のウッドデッキ。つい最近、木部をお父様が全部再塗装をしました!とても綺麗な仕上がりです。
また、お母様も絵画教室に通っていて、家の中にはたくさんの素敵な作品が飾られていました。
とても元気でキラキラしている活動的なお二人。
■思い出をつなぐ■
2階リビングとつながる家族共有の書斎スペース。天井まである本棚にはS様の本がズラリと並んでいます。
書斎入口には旧家の柱を化粧柱として使用。よく見るとS様の子ども時代の身長を刻んだ跡も……!
取材後記
S様の家には、書斎の柱をはじめ、玄関にある開き戸の取手や仏壇の木部など、旧家で使っていた部材が家のあちこちに取り入れられていました。昔の思い出が新しく建てた家にも残せるって、とても素敵です。古い柱と新しい柱が隣同士で一緒に年月を重ねていく様子もまた家の魅力になっていくのだなぁと感じました。
(記:広報 吉川)