住まいの実例100Life
木造一戸建て
小さな森のある緑色の家
建築家 島田貴史さんとつくる住まい「ネストハウス」植栽がまわりを彩る住まい
- 建物名:
- 木造一戸建て「ネストハウス」(建築家と建てる家)
- 場 所:
- 東京都府中市
- 住い手:
- S邸(ご夫婦+お子様2人)
Life
大小さまざまな種類の植栽がまわりを彩る、4人家族のS様の住まい。
立派に育ったジューンベリーの葉がそっと覆う2階バルコニーからの眺めは、まるで木の上に暮らす鳥たちと同じ景色を見ているかのようです。
住みはじめてから3年、家づくりのキッカケとその後の暮らしぶりを伺いました。
ストーリー
「以前はマンション住まいでしたが、子どもたちも遊び盛りになってきたので、周囲に気を使うことなく走り回れる戸建てに住もうと決めたんです。せっかくなら自然が多い場所に住みたくて、八ヶ岳や高尾の土地も探したんですけど、通勤を考えると現実的じゃなくて……。
そんな時に畑に囲まれたこの土地を見つけて、その日に"ここにしよう!"って決めたんです。」
家づくりを想い描く
「駅までの通勤途中にすごく素敵なおうちがあるねって夫婦でよく話していて、それがこの家を設計した、しまだ設計室 島田貴史さんのご自宅でした。ちょうどイベントがあったので参加したらとても魅力的なおうちで……!さっそくプランをお願いすることにしたんです」。
家事動線や収納のこと、趣味のこと……。家族の暮らしに合わせた可変性や回遊性ある間取りの工夫を取り入れながら計画された家づくり。そして「森の中にあるような樹々に囲まれた家に住みたい」という奥様の希望から、ジューンベリーの木をシンボルツリーとした小さな森のある家が完成しました。
「夏は窓をあけると風が抜けて涼しいし、冬は2階リビングだから日当たりが良くて、とても居心地が良いですよ」とにっこり。
家族の居場所
2階リビングを中心としてつながる、家族それぞれの居場所。
各部屋を完全個室にせず、視線を少しずらした設計や家具で仕切ることで、ほどよい距離感で過ごせる空間に。
兄弟が共有で過ごす1階の子ども部屋は、ゆくゆくは真ん中をベッドで仕切って2部屋にすることもできます。
家に飾られた子どもたちの作品。
整理整頓もばっちり!
自宅にアロマサロン
家の一室を改装した、奥様自ら施術をするアロマテラピーサロン(2018年4月にオープン)。自宅の利点を活かして庭には精油の原料となるハーブ類(観覧用)も植えられていました。
「これからサロンが生活の一部になっていったら良いなと思います」と笑顔の奥様。
建物・空間紹介(竣工時)
設 計:しまだ設計室 島田貴史
施 工:相羽建設株式会社
掲 載:ainoha VOL.80 2018年8月号
写 真:相羽建設広報部
竣工写真:牛尾幹太
取材後記
びっくりするほど元気いっぱいの息子さんたちと、それをやさしく見守るご主人と奥様。とっても仲が良くて理想的なご家族だなぁとほっこりしました。そして家を建てるときに、なんとなく考えていたという自宅アロマサロンを早くも実現するという、奥様の行動力が本当に素敵でした!家は生活の場としてだけでなく、少しだけ外にひらくことでより魅力的な場所になるのだと改めて感じました。(記:広報 吉川)