自然素材には体全体で感じる心地よさがあります。床には、やわらかく肌触りのよいパインやスギの無垢材を使用しています。浴室の壁材にはサワラ材を使用していることで、浴室いっぱいに木の香りが広がります。和紙や左官壁は、光が当たったときに柔らかな表情を見せてくれます。
木材や和紙、土壁などの自然素材は調湿・消臭機能に優れています。梅雨などの湿度の高い時期には湿気を吸収し、湿度が下がると湿気を放出します。写真は、九州の火山灰「シラス」を精製・加工した「薩摩中霧島壁」です。多孔質な構造を持っていることで、湿気や臭いを吸着する機能に優れています。
防蟻対策が必要な木材には、ホウ酸を主成分とした防腐・防蟻剤を使用し、基礎コンクリート部分には、炭を主成分とした防腐・防蟻剤を使用しています。どちらもシックハウスの原因となる揮発性の化学物質を含んでいない安心な材料です。とくに、OMソーラーを使用する場合は、床下を含めて室内の空気がきれいな状態にあることが大切です。
どんな素材も時間が経てば劣化していきますが、自然素材には時間を積み重ねただけ味わいを増すものが多くあります。床の無垢板フローリングは、最初の頃は汚れや傷に対して気を使う面もありますが、年とともに色が深まる中で汚れや傷も目立たなくなり、美しさを増していきます。