小林賢二の庭百景

造園家 小林賢二さんによる、
四季折々の植物をご紹介する
スペシャルブログです。

季節庭造り植物

キチジョウソウ

kitijyousou

わが国原産の暗い日影にも耐える地被植物の一つ。
似たような下草のヤブランやジャノヒゲとの違いは、細長い葉をまばらに叢生する姿に野趣があり、群れても自然味があるところでしょうか。
日向から日陰まで生育しますが、やや乾燥には弱いようで、「つむじ」では西日の強い所では衰退し、適地を探しながら元気に増殖しています。下草にとっては木の陰、草の陰、塀の陰、微妙な環境の違いがあるようで。

今の季節、葉の付け根から花茎を伸ばして、淡紫色の小さな花を総状に秘かに咲かせます。
庭に植えたこの草が開花すると、その家に吉事がある。はたまた、植えた家で吉事があると花を開くという言い伝えから「吉祥草」。
咲かない年はありません。

めでたしめでたし。

171027

つむじの秋。移り変わっています。

小林 賢二

小林 賢二
造園家

ランドスケープデザインや環境アート、彫刻、陶芸など、街や生活空間にさまざまな風景を生み出している。1964 長野県上田市生まれ。1986 明治大学工学部建築学科(神代研究室)卒業。1989 桑沢デザイン研究所スペースデザイン科卒業。 剣持デザイン研究所、苑環境計画 勤務。1993 小林賢二アトリエ設立。