小林賢二の庭百景

造園家 小林賢二さんによる、
四季折々の植物をご紹介する
スペシャルブログです。

季節植物

狐の剃刀

出勤途中に寄り道するアトリエ近くの雑木林、
4月はニリンソウの群落を紹介した場所ですが、この8月は狐色?のキツネノカミソリが林床を覆っています。

ヒガンバナ科ヒガンバナ属の球根植物
春先に咲いて直ぐに地上部が枯れて休眠するニリンソウと入れ替わるように、春にヒガンバナと同じような葉を出して栄養を蓄えると開花前の初夏に葉は姿を消します。
夏になると何もないところから突然、狐に騙されたように?花を咲かせるキツネノカミソリ。

開花後に葉が出て冬の間に栄養を蓄えるヒガンバナとの成長戦略の違いがまた興味深いです。

ここは東京都の条例で保護されている「谷保の城山歴史環境保全地域」
西にある城山公園の修景に師匠が関わっていたこともあり、ランドスケープデザインを志して国立に移住した35年ほど前から、私にとっての心のオアシスとして大切な場所。

こういった風景が所々に残る国立市谷保エリアの環境を好んで暮らし始めて35年。
国立の大学通りのある側にあったアトリエも谷保天満宮と城山公園の狭間に移して7年目。

生まれ育った信州上田の実家周辺より田舎臭のある環境が、私の習癖を一気に変えて、今なお植物に関わる私の活動を助けてくれています。
ありがとうございます。

2026年4月16日:ニリンソウ満開の頃

☆☆☆

KOBAYASHI KENJI ATELIER
Website:https://kobayashi-atelier.com/
Instagram:https://www.instagram.com/kobayashi_atelier/

小林 賢二

小林 賢二
造園家

ランドスケープデザインや環境アート、彫刻、陶芸など、街や生活空間にさまざまな風景を生み出している。1964 長野県上田市生まれ。1986 明治大学工学部建築学科(神代研究室)卒業。1989 桑沢デザイン研究所スペースデザイン科卒業。 剣持デザイン研究所、苑環境計画 勤務。1993 小林賢二アトリエ設立。