住まいの実例100Life
戸建てリフォーム
趣味と暮らしを存分に楽しむ
夫婦それぞれの時間と居場所を大切にしたい
- 場 所:
- 東京都東村山市
- 住い手:
- Y邸(ご夫婦)
Life
今回ご紹介するのは、築40年の住まいをリノベーションしたY様ご夫妻の暮らし。
二世帯住宅の2階で30年以上暮らしてきたY様。お子様達が巣立った後、1階に住んでいたご両親も他界され、これから先、夫婦二人でどのように暮らしていくのかを考えるようになったといいます。
ストーリー
「それぞれが自分の時間とスペースを持っていることが大切だと気づき、自宅のリノベーションをしようと思ったんです」と奥様。実は奥様は以前、相羽建設のモデルハウス案内スタッフとして働かれていました。自然の光や風、素材を取り入れた室内がとても心地よかった事を思い出し、依頼主への丁寧な対応や関わる様々な職種スタッフと顔を合わせての話し合いを大切にしているところに共感していたことから相羽建設にリノベーションの設計施工をご依頼いただきました。
当初は、減築して家屋全体に手を加えることも検討されましたが、一部を改修するだけでも希望するスペースは確保できると考えたY様。睡眠を除き、一番多くの時間を過ごすのは住み慣れた2階のキッチンとリビング・ダイニングのため、その部分を中心とした改修工事をすることを選択されました。また、築年数も経っていたことから雨漏りやシロアリ被害が懸念される箇所もあり、リノベーションと同時期に外回りや1階部分も必要に応じて修繕しました。
玄関も水回りもそれぞれの階に一つずつある二世帯住宅という利点を活かして、ご夫妻の拠点を1階に移し、工事期間約4ヶ月の住みながらのリノベーションとなりました。
ご夫妻の趣味を存分に楽しめる空間
素材は「できるだけ木を用いて自然に包まれている感覚を抱きたい」とのご要望から、リビングとダイニングの天井は柔らかい風合いの多摩産材ヒノキ(樋口木材)を使用。天井が一繋がりになっていることで広さと温かみを醸し出してくれます。また、リビングダイニングを仕切っていた壁を取り払ったことで、光と風が吹き抜ける空間となりました。「予想以上に窓から光が入り、日中は灯りをつけずに過ごしています。自然素材の床、断熱した窓や外壁などの効果で、以前の底冷えから解放されました」と笑顔でお話しくださいました。
空間が広がったため、以前から使用していた6人掛けのダイニングテーブルは趣味のクラフト制作や来客用としてリビングに配置。そのかわりダイニングには小さなカフェテーブル新調しました。「夫婦で会話しながらゆったり食事を楽しみたい時。ちょっと座ってお茶を飲む時なんかに使い分けているんですよ」と奥様。テーブルが2つあることで、食事準備のたびにクラフト道具を片付けなくて良いのがとても便利とのこと。視線の範囲内にほとんどのものが収納されているので、気軽に取り出すことができ、「思い立ったらすぐに実行できる」ことで気持ちがとても楽になったそうです。
キッチンも新しく入れ替え、使い勝手が大幅に改善されました。キッチンの窓からは道ゆく人や空の移り変わりを眺められます。30年以上見てきたこの窓からの景色を大事にしたいという奥様の想いから、あえて窓はそのまま残しています。大きく変える部分もあれば、愛着のあるものはそのまま活かす。それができるのがリノベーションの魅力の一つだと感じました。
今後の暮らしのテーマは「楽」
リフォーム期間中は1階で生活されていたため、日々工事の進捗状況が分かり、気になる箇所は直ぐに改善してもらえたのが嬉しかったとのこと。「実際の暮らしを考え、提案してもらえました。担当してくれた山本大工さんが、いつも丁寧に分かりやすい説明をしてくれるので、安心してお任せできました」とにっこり。
思い立ったら気楽にチャレンジ。頑張り過ぎずに楽な方を選択。出来ていることを楽しむ。そんな「楽」をテーマに、経年変化していく自分たちと家を慈しみながら暮らしていきたいというY様。「夫婦二人だけではもったいない空間なので、家族や友人が集って笑い声が響けばなお嬉しいです」と、今後の楽しみも語ってくださいました。
Movie
【ルームツアー】築40年の戸建リノベーション「趣味と暮らしを楽しむ」
当初は、減築して家屋全体に手を加えることも検討されましたが、一部を改修するだけでも希望するスペースは確保できると考え、2階のLDKを中心とした改修工事をすることに。
築年数も経っていたことから、雨漏りやシロアリ被害が懸念される箇所の改修や外回りや1階部分も必要に応じて補修をされています。
住みながらの改修工事をおえ、美しく完成した空間をぜひご覧ください。
設計:中村薫
施工:相羽建設
大工:山本武史
監督:麻生力
取材・編集:伊藤夕歩・吉川碧(相羽建設)