杉並区立柏の宮公園の近く、閑静な住宅地に建つ二世帯住宅です。
敷地は約61坪、建ぺい率40%、容積率80%と、ちょっと厳しい条件の中に
それぞれワンフロア24坪ほどの小さな2階建て
1階がご両親、2階が娘さんご一家(5人家族)という構成です。
1階は車椅子対応となっていて、床は傷つきにくい丈夫なチークを敷き、壁は調湿機能に優れ体にいいシラス入りの漆喰で仕上げました。
庭には出入りしやすいように木製建具で全開できて、段差も小さくしています。さらにOMソーラーにより、太陽熱で温めた新鮮空気を利用して床暖房を試みています。1階を温め、余熱を2階にもお裾分けしようという試みです。
二世帯住宅のあり方は様々ですが、今回は玄関を共有し、それ以外は別々という構成です。
小さなお孫さんたちがおじいちゃん・おばあちゃんの家へ入り浸る、楽しい構成となったように思います。
2階は小さな子供たちのために、個室を3つ用意して将来に備えています。
外壁はシラスを原料とした「そとん壁」。汚れよけで廻した腰板が懐かしい昭和の佇まいを醸し出しています。
造園は小林賢二さん。周辺の住宅街に違和感なく溶け込む佇まいとなったと思います。
(写真は造園工事前の様子です)
1959年 沖縄県生まれ
1982年 琉球大学理工学部建設工学科卒業
1985年 東京藝術大学美術学部建築科大学院修了
丸谷博男+エーアンドエーを経て
1996年 伊礼智設計室開設
2004年 (有)伊礼智設計室
2005年~ 2017年 日本大学生産工学部建築工学科「居住デザインコース」非常勤講師
2016年〜 東京藝術大学建築科 非常勤講師
当日はわたしたちスタッフが担当します!